ごあいさつ

令和6年7月29日をもちまして西川流宗家を十一世西川扇藏として襲名いたしました。

西川扇藏という名は父が十世として88年に亘り名乗っていましたので未だ実感が湧きません。
30年余り名乗ってきた五代目西川箕乃助に別れを告げ、父が築き上げた扇藏像を大切にしながら、私なりの扇藏を創ってまいりたいと思っています。

着物という日本独自の装いが日常から離れてしまって随分と長い月日が経ち、日本の伝統芸能である日本舞踊を取り巻く環境は厳しさが増す一方です。しかし父をはじめとするご先祖様が残してくれた、日本人の心を映し出す美しい所作によって織りなす日本舞踊を次代へとつないでいくことが私の責務だと思っています。

西川流は日本舞踊の歴史において重要な役割を担ってきました。長い歳月を重ね築き上げた古風な味わいを現代、そして未来へ投影してまいりましょう。

西川流宗家 十一世西川扇藏

十一世 西川扇藏

略歴

昭和35年
(1960)
西川流十世宗家西川扇藏の長男として生まれる
昭和38年
(1963)
西川流十世宗家西川扇藏に師事
『西川会』「かつお売り」にて初舞台
昭和42年
(1967)
『西川会』「山姥」 怪童丸
於:歌舞伎座
特別出演・八代目坂東三津五郎
昭和52年
(1977)
六世 七世宗家藤間勘十郎師に師事
昭和59年
(1984)
早稲田大学第1文学部卒業
昭和62年
(1987)
ロンドン大学へ留学 
西洋史・西洋文学を専攻
ロンドンラバンセンターへ入学
モダンダンス・バレエ・舞踊理論を専攻

「かつお売り」

「山姥」怪童丸

主な舞台・活動

令和6年
(2024)

国立劇場主催
『Discover NIHONBUYO -日本舞踊へのいざない-』
英語にて日本舞踊の魅力を解説
「連獅子」親獅子(仔獅子 佳) 於:国立能楽堂

令和元年
(2019)
三代襲名披露『市川会』 
於:シアターコクーン
「京鹿子娘道成寺」 
能力にて特別出演
平成31年
(2019)
日本演劇協会創立90周年記念
『演劇人祭』「七福神船出勝鬨」
平成30年
(2018)

OSK大阪松竹座公演 
構成・演出・振付
『レビュー春の踊り~桜ごよみ夢草紙』

国立劇場主催
『変化舞踊 七重咲浪花土産』
「浮船の浅妻」「石橋の獅子」
ほか五役早変わり

(独)国際交流基金主催
『インド デリー公演』

平成28年
(2016)

ロームシアター京都
オープニング事業日本舞踊
特別公演
『輝く日本の舞と踊』 「漁礁問答」

国立劇場開場50周年記念
『道成寺の舞踊』「七福神船出勝鬨」

平成25年
(2013)
(公財)日本舞踊振興財団
『ウクライナ公演』「三ツ人形」
平成22年
(2010)
(独)国際交流基金主催『シンガポール・マレーシア公演』
「供奴」
平成21年
(2009)

五耀會 
第1回『大阪松竹座公演』 
「戻駕」「松竹梅」
―以降自主公演を継続開催―

国立劇場主催『東都八景四季賑』 「乗合船」
平成20年
(2008)
五耀會を結成
平成17年
(2005)
OSK日本歌劇団公演振付
―以降継続して振付に携わる―
平成16年
(2004)
国立劇場主催
『伝統の継承Ⅱ』「駕」
―以降、国立劇場主催公演に毎年出演―
平成15年
(2003)
(財)日本舞踊振興財団
『フランス公演』「赤穂の風」
平成13年
(2001)

国立劇場主催
『ゆめ・まぼろしの舞踊』「鴛鴦」

NHK大河ドラマ
「北条時宗」所作指導
―以降大河ドラマ・映画等の所作指導を行う―

平成11年
(1999)
宝塚歌劇団花組公演
「あさきゆめみし」振付
平成10年
(1998)
『西川会』「鏡獅子」 於:歌舞伎座
平成9年
(1997)
(財)日本舞踊振興財団
『アメリカ公演』
「日本舞踊-俊寛-」「二人三番叟」
平成8年
(1996)
第1回『西川箕乃助の会』を主催
創作「戯・たわむれ」
「われ狂いしぞ…」
―以降継続開催 第18回を数える―
平成5年
(1993)
『五代目西川箕乃助襲名披露西川会』

「船弁慶」 
特別出演
中村吉右衛門
尾上丑之助(現菊之助) 
市川団蔵他

「翁千歳三番叟」 
特別出演
藤間勘右衛門
花柳錦之輔(現寿楽)

「四季三番叟」 
特別出演
中村梅玉 藤間勘十郎(現勘祖)

「京鹿子娘道成寺」 於:歌舞伎座

平成2年
(1990)
日本芸術文化振興会
(以下国立劇場と表記) 主催
『明日を担う新進の舞踊邦楽鑑賞会』「雨の五郎」
『西川会』「子宝三番叟」 
於:歌舞伎座
昭和60年
(1985)
NHK芸術劇場『無明』出演
昭和58年
(1983)
『西川会』「本朝廿四孝」
於:歌舞伎座

「京鹿子娘道成寺」

「萬歳」

受賞歴

令和5年
(2023)
日本舞踊が重要無形文化財の総合認定を受けたことに伴い、
西川箕乃助(2023年7月当時)が保持者として認定
令和4年
(2022)
春の紫綬褒章受章
令和3年
(2021)
令和2年度 第77回日本芸術院賞受賞
平成29年
(2017)
第68回芸術選奨文部科学大臣賞

西川流後継者として常に充実した舞踊活動を展開
同世代の舞踊家のリーダー的存在である

家の芸である『正札附根元草摺』の五郎の他、『女伊達』で見せた歌舞伎舞踊の立役、女方の衒いのない技術も万全である

平成18年
(2006)
第20回花柳壽應賞新人賞
平成16年
(2004)
第25回松尾芸能賞新人賞 
『双面』の演技に対して
昭和60年
(1985)
英国エミー賞 
NHK芸術劇場『無明』

役職

平成2年
(1990)3月~
財団法人 日本舞踊振興財団 
理事に就任
平成23年4月公益財団へ移行
平成5年
(1993) ~
日本大学芸術学部非常勤講師
平成11年
(1999) ~
日本女子体育大学非常勤講師
平成27年
(2015)
公益財団法人 
全国税理士共栄会文化財団 評議員
平成29年
(2017) ~
公益社団法人 日本舞踊協会 
理事に就任
ソウル国際舞踊コンクール審査員
令和3年
(2021) ~
公益社団法人 日本舞踊協会 
常任理事に就任

西川流

一般財団法人西川流

〒162-0066東京都新宿区市谷台町8番12号

TEL: 03-3355-6878(平日 8〜16時)

FAX: 03-3355-2230(年中無休 24時間受付)

お問い合わせ

© Nishikawaryu.